若者が投票に行けば世の中は変えられるか投票数を計算してみた

TIP
偏屈屋の屁理屈です。読む価値があるかは微妙だよ。
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目次
今回は少しややこしい話をします。
この記事もホームページからの移管記事なのですが、これを書いた当初とはコロナのこともあり状況が激変しています。それでより実感するところがあるかもしれませんけど・・・
まず。
1. 今の日本って生きやすい? 生きにくい?
私のごく個人的な感情としては、生きにくい。地獄みたいな国だと思います。みんな足を引っ張りあってしんどいしんどいって嘆いているみたい。
コロナがあってそれがすごく可視化されたような気がします。腐った体質とかも。
生きにくいとする理由の第一は散々これまで語り継がれてきたであろうあのこと。
そう。少子高齢化で少なくなった若者が大量のお年寄りを支える年金システム、子供を育て上げるのに必要な大量のお金を稼ごうにも給料が低くてどうしようもない。なのに人材は不足している。
まあ地獄ですよねー。
これまで国を作ってきてくれた御恩は感じますが、こうなるまで放っておいてきたツケを払わずに丸投げは正直納得いかない人も多いのではないかと思います。
そこで「政治が悪い」、「時代が悪い」と諦めてしまうのは簡単なのですが、私たちにもできることはないのかな? と思い、この記事を執筆した次第でございます。
それでは、この記事の主軸。私の持論についてお話していきます。
2. 若者が投票に行けば世の中は変わるという一つの説
これまで、ツイッターでも何人かの人が唱えていたのですが、若者が投票に行けば世の中は変わるという説があります。
理由は単純、投票数が多いお年寄り向けの政策を出せば、次の選挙でお年寄りに選んでもらい、選挙に勝つことが出来るからですね。
政治家は選挙で勝たなければ政治家でいられなくなるので、合理的な動きだと私は思います。ただ、問題を先送りにしすぎて立ち行かなくなってしまった所は一切共感できませんが。
お年寄りの投票数が多いからお年寄り向けの政策になる。ならば、若者の投票率が上がれば若者向けの政策を打ち出さざるを得なくなるのでは? という超単純な考えが、「若者が投票に行けば世の中は変わる」説です。
私もこれには賛成です。本当に世の中のことを考えてくれる政治家がいるならまだしも、若者の投票率が上がらないことには政治家であろうとすることを第一目標とする政治家を動かすことはできないと思います。
最近までは私も国の上流がダメなら、どうしようもないと考えていましたが、今はダメなものを動かすにはどうしたら良いのかと考えるようになりました。
若者の投票率が上がれば世の中はひょっとしたら変わるかもしれない、という話は理解できると思いますが、ここで私は一つ疑問に思いました。
「具体的に若者の投票率がどこまで上がれば、世の中を変えることが出来るんだろう?」
ということで、理系なのでデータを元にして考えてみることに。
3. 国政で考えてみる(現状)
総務省によると、平成29年度の年代別の投票率は以下の通り。

図1 衆議院議員選挙における年代別投票率(総務省HPより抜粋)
一方で、投票数を知るなら、日本の年代別人口を知る必要があります。
これは総務省統計局からのデータになります。エクセルファイルですね。
あまり深いことは考えず、世代別の人口と投票率のかけ算(%を百分率に変換してかける)をしてみる。それでは、地獄の蓋を開けましょう。(信用ならない方は実際に計算してみてください)

図2 年代別H29年度投票率、人口、投票総数
え、ええっ!? 全然あかんやんけー!
うそだろおいおい。なんてこったい。こんなことがあるのか。票数にしたら絶望的な差があるよ。こんな数じゃそりゃお年寄りにいい顔してたら次金貰えるんだもんな。そっちに舵切るよ。
絶望をした話で終わるのは悲しい。というわけで。
希望を捨てるな。
今度は、若者を39才まで、あるいは49才まで(無理がある)と定義して考えてみましょう。

図3 若者vs年長者、投票総数からみる票の割合
表を見てわかる通り、39才までを若者と考えると、若者の投票総数は全体の20%にも満たないことがわかります。有効数字を総務省のデータに合わせると、19.85%となる。
いや、これやばくね?
・・・
まだだ!まだ終わらんよ!(CV 池田秀一)
4.国政で考えてみる(希望的観測)
もし若者の投票率が80%まで上昇したらどうでしょうか?
少し計算してみましょう。人口に若者だけ0.8をかけて、投票数を増やしてみます。100%とかにしないのは、希望的観測でもあり得ないと思うからです。
(もし若投票率80%=もし若者の投票率が80%まで上がったら)

図4 若者の投票率が80%まで上がった時の若者vs年長者、票の割合
39才までを若者と考えた場合、若者の投票率が80%になれば票の割合は33.21%となる。まあ、若者のことも少しは考えないとなぐらいは思わせることが出来るでしょう。
49才までを若者と考えた場合、若者の投票率が80%になれば票の割合は50.64%となる。つまり、過半数を超えるんです!!
つまり、18~29才、30~39才、40~49才の投票率が80%ぐらいまで上がったら、50才以上の投票数と張り合うことができるんです。
それでようやく張り合うことができる。泣きたくなってきますね。
というか、○にたくなってきますね。それぐらいやばい状況ってことです。
だいたいテレビやネットで出てくるデータって、年代別の投票率ですよね。若者の投票率が低いということは丸わかりなんですが、実際に全体の投票数のどれぐらいの割合を占めているのかは、イメージしづらいことが多かった。
でも、実際こうやって投票総数で考えたら、どれぐらいやばい状況なのかってわかりますね。私もこうして実際に検証というか計算してみて初めてヤバさを実感することができました。
5. 国政で考えてみる(もっと絶望してみる)
先ほどは希望を持たせる為に、49才までは若者だという少し無茶な主張を通してみました。49才まで若者だとすると、若者の投票率が80%まで上がれば、過半数を取ることが出来ると。
それでは、39才までを若者とすると、過半数を取るにはどれぐらい投票率が必要なのでしょうか?
もし若者(18~39才)の投票率が100%まで上がったら?
(ほぼ不可能ではあるが)
どうなるでしょうか。結果がこちら。

図5 若者(18~39才)の投票率が100%まで上がった時の若者vs年長者、票の割合
若者の票の割合は、38.33%となる。100%まで上がっても、40%にも満たない。
それでも、33.21%である現状よりは少しは若者に影響力を持たせることが出来ますね。
一方で、若者を18~29才と定義してみるとどうなるでしょうか?
レッツ絶望!

図6 若者(18~29才)vs年長者、投票総数からみる票の割合
若者(18~29才)の票の割合は、現状8.70%でちゅ。
やだやだ、おうちかえる。こんなのみたくないでちゅ
と現実逃避をずっとしているわけにもいきません。若者の投票率を希望的観測含めて、90%に上げてみましょう。

図7 若者(18~29才)の投票率が80%まで上がった時の若者vs年長者、票の割合
若者(18~29才)の票の割合は、19.70%となる。8.70%から考えると、大躍進です。それでも20%にも満たない。
「それじゃあ、どうしろって言うんだよ!!」
6.年長者の定義を改めてみる
さて、これまで全投票数における若者の割合について話してきました。若者は18~39才で考えるべきだと私は考えています。厚生労働省もそう仰っているようです。
厚生労働省における若年者雇用の定義では、青年層に相当する15歳から34歳を若年者としている。 厚生労働省が所管する地域若者サポートステーション(愛称:「サポステ」)では、働くことに悩みを抱えている15歳~39歳までの年齢を対象としている。
これはwikipediaからの引用ですが、一応wikipediaから厚生労働省に飛んでソースは確認済みなのでwikipediaをソースに使うことは許してください。
ならば、次は票数で比較すべき相手を考えるべきでしょう。18~39才を若者とすると、現状の33.21%、投票率80%で38.33%の票を占めることが出来ると計算で出ました。
現状、団塊の世代である69才以上、あるいは医療制度上の前期高齢者の定義が65~74才であることを考慮し、60才以上(高齢者)の投票総数と18~39才(若者)の投票総数を比べてみます。

図8 若者(18~39才)vs高齢者(60才以上)、投票総数からみる票の割合
現状、投票総数全体から見た投票総数の割合は、若者(18~39才)が19.85%、高齢者(60才以上)が46.77%です。だめだこりゃ。
では、「高齢者の投票総数/全体の投票総数」の割合に少なくとも同等になるには若者にはどれぐらいの投票率が必要なのでしょう? また80%で考えてみます。

図9 若者(18~39才の投票率80%)vs高齢者(60才以上)、票の割合
投票数が上がったことにより、全体の票数が増えたことも考慮しています。これで、ようやく全体の投票数から見た投票数の割合は若者33.21%vs高齢者38.98%です。
というか、「今の高齢者の投票数を抜くには」と考えた方が考えやすいですね。
というわけで最後に何%の投票率があれば、高齢者と同等の投票数になるのか、計算してみました。ざっくりですが。

図10 若者(18~39才の投票率94%)vs高齢者(60才以上)、票の割合
Congratulations!
若者の投票率が94%まで上がった時、若者36.88%vs高齢者36.84%となり、投票数における力は少しだけ上回ることが出来ます。
94%・・・そんな無茶な話はない。でもそれが現実。今の状況で沢山子供が生まれるなんて奇跡はそれこそ起こらない。産みたくても育てられるだけのお金も環境もない人だっている。
(コロナで自宅に籠ることで出生率が上がってるみたいな話はあるみたいですが)
給料も少なくなってきている上に、国立大学の学費上がるし、高校や中学の学費だってバカにならない。どう考えても無理ぽ。
それでも自分達でできることをやるしかない。人口を増やしたり、人口の割合を変え(自主規制)したりするよりかは、「ただ18~39才の若者の94%が選挙に行って白票でもいいから投じてみる」だけの方が出来る気がしない?
(※件のウイルスで自主規制の部分が笑えない具合に実現する可能性が・・・)
それではまとめに入ります。
7.まとめ
若者を18~49才、年長者を50才以上と定義すると、現状では若者の投票数/全体の投票数は36.66%、年長者が63.34%である。
若者を18~49才、年長者を50才以上と定義すると、若者の投票率が80%になれば、若者の投票数/全体の投票数は50.64%となり、若者の投票数は過半数を超える。
18~29才の投票数/全体の投票数は、現状8.70%である。
若者を18~39才、高齢者を60才以上と定義すると、現状では若者の投票数/全体の投票数は19.85%、高齢者が46.77%である。
若者を18~39才、高齢者を60才以上と定義すると、若者の投票率が94%になれば、若者の投票数は高齢者の投票数をギリギリ超える。それでも全体から見ると、若者の投票数/全体の投票数は36.88%である。
政治家に若者のために、この国の未来のために動いて欲しいといくら懇願したところで、彼らは動いてはくれない。これまでの歴史がそれを証明している。(件のウイルス対応でそれがあからさまになりましたね)
それはなぜ? 政治家って国のために高い給料を貰って働いているんじゃないの? という問いに対する一つの答えはこれ。
政治家にメリットがないから。現状、彼らは次の選挙に勝つことを第一目標にせざるを得ない。若者向けの政策に切り替えれば、野党がそれにつけこんで年長者の票を奪いにくるだろうし。
じゃあデモでも起こしたらいいの?
いや。デモを起こしても、政治家には痛くない。政治家を動かすのにもっとも有効なことが彼らの生命線である投票数に影響を与えることなのと考えられるから。
じゃあ、クー〇ターは?
それもダメだと思う。世界中にそれで政権を交代している国はあるけど、何年かごとに同じことが起きていることが多い。そもそも日本に軍はないし。 あったとしても、武力で政治を変えるということは、交代した政権が力を持つことに他ならない。権力が集中すると結局同じことが起こると私は思っています。
で、結局政治家頼みになる。
そう。でも、今のままじゃ政治家は動けない。動けないのだから動いてもくれない。なら動かすには?
政治家を動かすのにもっとも有効なこと、それが彼らの生命線である投票数に影響を与えることだと私は思っています。それも若者の投票総数を少なくとも高齢者に匹敵するレベルまで上げること。
若者(18~39才)の投票率が94%になれば日本は変わるかもしれない。ということで、欠かさず投票に行くと決意した私でした。
注意:この記事は高齢者を目の敵にするのではなく、若者が少なくとも同等の扱いを受けるにはどうしたらいいかを検討したものです。悪しからず。
長文ですが読んでいただき、ありがとうございました!
