この記事についてClaude(Anthropic)との共同編集により作成されました。
要約
- 会議や授業中に「これ後で調べたい」が連発して集中が切れる、という問題のために小さなWebアプリ souten を作って公開した
- クエリを装填しておいて、後でGoogle + Perplexity + GitHub + … へ一斉発射する単機能アプリ。クライアント完結・ログイン無し・サーバ無し
- 入り口ページ(/souten/)と直URL(https://souten.hira-euclid-norm-root2.workers.dev/)の両方から使える
- ホスティングは Cloudflare Workers。Svelte 5 製
会議中、授業中、本を読んでいる最中。 「これ後で調べたい」が頭に湧いた瞬間、人は分岐する。
- 今すぐ検索する → 集中が切れて本来の文脈から脱線する
- 我慢する → 数秒後には何を調べたかったか忘れる
- メモする → メモが溜まり、結局見返さない
この3つの中間が欲しかった。「装填しておいて、後でまとめて発射する」がしたかった。 それだけのために、souten という単機能のWebアプリを作って公開した。 名前の由来は「装填」。思考という弾丸を装填しておいて、区切りで全部撃つ。アプリ名は、やってることの隠喩そのものになっている。
公開URL:
- 入り口ページ(このブログ内): /souten/
- アプリ本体: https://souten.hira-euclid-norm-root2.workers.dev/
作った動機 — 「調べたい欲」は否定しても消えない
最初は「気になっても無視して目の前に集中する」というやり方をしていた。 これは続かない。
次に「すぐスマホで調べる」をやってみた。 これも続かない。会議の流れに戻れなくなる。
最後に「メモする」をやってみた。 これも続かない。メモ帳は墓場になる。後で見返した時には、何を知りたかったかの文脈が消えている。
そこで気づいた。自分が欲しかったのは Todo リストではなく、短期的な好奇心バッファだったのだと。
- 集中したい場の最中は、装填だけしておく
- 区切りがきたら、ボタン一発で全部に火を着ける
- 発射後はクエリも履歴もきれいに消える
これを 1 タブで完結させたい。サーバも要らないし、ログインも要らない。 そうやって生まれたのが souten。
使い方 — 3ステップ
1. 装填
1 行入力欄に気になったキーワードを入れて Enter。 次の空欄が即座に現れるので、思いつくまま連打できる。
2. 発射先を選ぶ
Google はデフォルトでオン。 Perplexity / GitHub / Stack Overflow / YouTube / Zenn / Wikipedia / arXiv など、全19種類から好きな発射先をチェックで追加できる。
「あの 1 ワードを Google でも Perplexity でも GitHub でも見たい」みたいなとき、チェックを増やしておくと一発で全部開く。
3. 発射
「発射」ボタンを押すと、クエリ × 発射先の組み合わせが一斉に新規タブで展開される。 クエリ 3 個 × 発射先 4 種なら、12 タブが一気に開く。
発射後、入力もチェックも初期状態に戻る。連続装填 → 連続発射が回せる。
思想 — 揮発と無痕跡
souten には次の制約を意図的にかけている。
- サーバ無し — クライアント完結。何も送信しない
- LocalStorage 無し — ページを閉じればクエリも選択状態も全部消える
- ログイン無し — 識別子を持たせない
- 履歴は揮発 — 発射ログはタブを閉じれば消える
「履歴を残さない・残さなくていい」のが思想なので、ここに後付けで永続化を入れる予定はない。 気になったことを記録するなら別のツールがある。souten は今この瞬間の好奇心を、後に向けてピンを刺すだけの装置として閉じる。
ホスティング — Cloudflare Workers
ホスティングは Cloudflare Workers(Static Assets)。 これは tobari と違う選択になっている:Webアプリを無料で公開したい、ホスティングサービスを商用利用と放置耐性で比較した で書いた比較の続きで、「Workers の Static Assets 機能で SPA を置く」が単純で気に入っているので採用した。
Svelte 5 + Vite でビルドし、wrangler deploy で *.workers.dev 配下に置いている。
広告は無い。集中道具に広告は要らない。
直ブクマしてもらって構わない(広告代わりの話)
tobari の記事では「入り口ページ /tobari/ をブクマしてほしい」と書いた。 souten ではそれは要らない。ツール本体を直ブクマしてもらって構わない。
理由はシンプルで、ゆるディープへの回遊経路をアプリ側に組み込んであるからだ。
- souten を開くと、自動的に「ゆるディープ」という弾丸が 1 個装填された状態で起動する
- 以降、発射の累計が 5 回に達するごとに、次の装填サイクルでこの弾丸がもう一度自動投下される
- ユーザー操作では削除できない(発射されるまで装填リストに居続ける)
発射時には、チェックしてある検索エンジン群と一緒に yurudeep.com/?q={クエリ} が新規タブで開く。
つまり souten を使えば使うほど、ときどきこのブログが開かれる仕組みになっている。これがこのアプリにとっての広告代わり。
すぐに透ける欺瞞は嫌いなので、こちらの都合は率直に書いておく。 ブログを置いておくにはコストがかかるし、それを払えると次のアプリが作れる、という循環で見てもらえると助かる。
入り口ページ /souten/ はあくまでオプション。読み物としての説明が欲しい人や、今後増える可能性のある souten シリーズを横断的に見たい人だけ立ち寄ってもらえれば十分。
おわりに
思考を、撃ち溜める。
souten はそれだけのアプリ。 「あとで調べたい」を逃さず溜めて、区切りで一気に解放する場所を、ブラウザのタブひとつに用意した、という話でした。
入り口は /souten/ です。試してみてください。